4-1.自律訓練法 Indepedence training

技法の特徴

自律訓練法は、ドイツの精神科医であるシュルツ(J.H.Schultz)によって創始された、催眠状態を得るための心理的・生理的訓練法です。

自己催眠法の一種ですが、心身をリラックスさせること(自己弛緩)を用いた治療法であるため、「自己弛緩法」という別の名もあります。

この訓練法の特徴は、次のようなことが挙げられます。

  • 1 自ら行うセルフコントロールの方式をとる
  • 2 自己暗示をかけて行う、自己催眠法である
  • 3 一定の状況づくり、手順、そして公式を用いて行われる
  • 4 筋肉や自律神経系の、生理的な弛緩や心理的なリラックスをもたらす
  • 5 イメージを用いた訓練により、イメージやアイデアを創造することが可能である

技法の進め方

基本的には、次のような進め方をします。

  • 1 自分の力で、一歩一歩段階的に練習を積んでいく
  • 2 心身が弛緩しやすいような、静かな場所で行う
  • 3 楽な姿勢で、目を閉じて行う
  • 4 単純化・画一化した自己暗示の、短い言葉(公式言語)を何回も繰り返す
  • 5 数カ月間、毎日2~3回(1回15分程度)、根気強く続ける

技法の応用

自律訓練法は、さまざまな分野で多様に活用されています。

  • 1 ストレス解消法として活用
  • 2 医学的治療法として活用
  • 3 意欲強化法として活用
  • 4 能力向上法として活用
  • 5 創造性開発の支援法として活用